トリガーポイント
トリガーポイントとは「痛みを強く感じるツボ」のことです。
同じ姿勢を長く続けたり、同じ動きを続けることで筋肉の血行不良や筋疲労などが起り、「痛みを強く感じるツボ」ができます。これを「トリガーポイント」と呼んでいます。
精神的ストレスや環境によっても影響されることが解っています。また、「筋肉の膜」、「腱」、「靭帯」、「骨膜」などにもトリガーポイントの存在が確認されています。
トリガーポイントを押すと違う場所で痛みが出ることを関連痛と呼び、重症化すると関連痛が広がります。関連痛やシビレの他に「感覚鈍麻」、「発汗」、「めまい」などの自律神経症状を引き起こすこともあります。このトリガーポイントを治療することで関連痛も消失しますが、関連痛だった部位にトリガーポイントが作られることもあります。
最新の報告では、ファシアという組織の異常によって「痛みのツボ」が作られ、これがトリガーポイントではないか?と言われております。
ファシア
痛みの原因は、”筋膜を代表とするファシア(線維性結合組織)の異常にある”という研究報告があります。
このファシアは柔らかい組織なので、萎縮・癒着しやすい特徴があります。このファシアの萎縮や癒着が「コリ」や「痛み」を招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。
”ファシア”とは、「筋肉」、「腱」、「靭帯」、「骨」、「神経」、「血管」、「心臓」等に覆われている膜や脂肪組織内の線維成分などの「線維性結合組織」のことです。
”ファシアリリース”とは、ファシアの重積(萎縮・癒着)を引き剥がしたり、引き離したりして、正常な状態に戻すことを言います。その方法として強力な順に「注射」、「鍼」、「理学療法」、「徒手療法(マッサージ)」などがあります。つまり、鍼の施術によりファシアを正常な状態に戻すことが証明されています。
超音波診断装置(エコー)を使用すると、異常なファシアは白く重積しており、ファシア自体の伸張性や周囲組織との滑走性(すべり)が低下している傾向を確認できます。このエコーは、ファシアリリースを安全で正確に行う手立てとして使用する場合があります。
○当院は、下記の組織(医師、鍼灸師などによる研究団体)の会員であり、知識・技術の研究と研鑽を行っております。
○トリガーポイント、筋膜性疼痛症候群(MPS)の詳細をより知る為には以下の情報を参照してください。
・日本整形内科学研究会
・日本超音波鍼灸協会(JAU)
筋筋膜性疼痛症候群【Wikipedia】
トリガーポイント研究所
The Trigger Point & Referred Pain Guide(トリガーポイントと関連痛の関係マップ)